めざせ!指人形マスター

ここでは、私が指人形に関して感じたことなどなどを適当に書き散らす指人形大図鑑の別館です。
本館アドレスはリンクを見てください。

<< 仕事2時間指人形4時間 最終章 | main | うぎゃっ! 監督シリーズ第3弾 >>

大先輩

仕事が煮詰まってしまったので、銀行に行くことを口実に15時ごろから大須の街をぶらついてみました。
この際だからと普段はあまり入らないような店をのぞいてみます。
その中で戦前から昭和50年代ぐらいにかけてのおもちゃを扱っている店に入ってみました。

やたら暖かい小さな部屋の中にぎっしりとおもちゃが並んでいます。
予想通り薬局指人形がいくつかと、古いミラーマンの指人形がおいてありました。
ほぉー
と感心していたら店主が「探しものがあったら言ってね」
と声をかけてくれます。
みると、決して若くはないのですが1本筋が通って、精悍な感じのはつらつとした方でした。
そんな雰囲気につられて
「80年代から90年代前半にかけての指人形を探しています」
と答えると即座に
「それは若いね」
といわれてしまいました。
決していやみな感じではなかったので知らず知らずのうちに、自分が指人形を集めていること、ホームページをつくっていること、こつこつと指人形を集めていることなどを話していました。

店主からもいろいろとおもちゃを集める苦労話や、最近の商売動向などを教えてくれます。
店主いわく、誰も注目していなかったころからコレクションをしている、ということが誇りにもなっているようです。
まさに自分も、決してメジャーとはいえない指人形を集め続けているわけですからとても共感できました。

「いまでは、変に値が上がって、地方のおもちゃ屋で古い商品を買おうと思ってもなかなか売ってくれない」
という話になってきます。素人ではもう売ってくれないよ、とも言われました。
「注目されるのはうれしいけどね」
と話が続き
「ここまで投資目的にされるのは悲しいよね」
とおもちゃ好きが高じて店を開いている店主がいいます
「一番悪いのはあいつさ」
と鑑定団にも出演されているKさんの名前をあげて言います。
「おもちゃ屋に品物を探しに行っても、あいつが根こそぎもって言った後で何も残っていない」
実際にノートか何かに、何か出てきたら連絡ください、と書いたメモも見たことがあるそうです
「でも、当時から古いおもちゃがビジネスになるって気が付いていたことは感心するな」
あくまでもいやみの無い店主です。
「いまでこそ、売れるか売れないかという目でおもちゃを見るようになったけど、昔は欲しいか欲しくないかだけでおもちゃをみていたよな」
少し遠い目で話してくれます。
「そのころが一番楽しかったよ」

部屋を出てからもずいぶんの間暖かい心のままでいられました。
僕を気に入ってくれたのか、もともと話し好きなのか分かりませんが、邪魔にならない程度にもう一度たずねてみたくなりました。
- | comments (0) | trackback (0)

Comments

Comment Form

Trackbacks