幼き日に最愛の母親、トリシャ・エルリックを亡くした兄・エドワードと弟・アルフォンスのエルリック兄弟は、母親を生き返らせようと、錬金術における最大の禁忌、人体錬成を行う。しかし錬成は失敗し、エドワードは左脚を、アルフォンスは自らの身体全てを失ってしまう。エドワードは自身の右腕を代価として、アルフォンスの魂を鎧に定着させることに辛うじて成功したが、自分達の愚かさに気づく。その後エドワードは自ら失った右腕と左脚に機械鎧(オートメイル)を装着し、一時的に手足を取り戻す。
12歳となったエドワードは、国家錬金術師となり二つ名「鋼」を授けられ、アルフォンスと共に元の体に戻る為、絶大な力を持つ賢者の石を探す旅に出る。しかし、旅先には数々の試練がエルリック兄弟を待っていた。エドワードを「人柱」と語る人造人間(ホムンクルス)や、国家錬金術師を狙う傷の男など、謎の敵が現れる。さらには目的を同じくする異国の者達まで現れ、兄弟の旅は波乱を究める。かつて起こった「イシュヴァール殲滅戦」を巡る陰謀が漂う中、兄弟は絆を深めながら元の体に戻る方法を探し続ける(以上Wikipediaより)というストーリーで、原作は荒川弘。2001年から月刊少年ガンガンで連載が開始され、2010年7月でその幕を閉じた。
アニメ化は原作を大幅にアレンジした2003年版と、原作に比較的忠実に制作された2009年版のテレビシリーズのほか、劇場版も製作されている。 |
エド |
フルネームはエドワード・エルリック。史上最年少で国家錬金術師の資格を得た錬金術師で、「鋼」の二つ名を持つ。 弟とともに、自らの体を取り戻すことを目的に軍部などと協力している。性格は自己中心的で短気だが、同時に思いやりも深く、自分の大切な人に危害を加えようとするものには激しい怒りを見せる。 |
アル |
フルネームはアルフォンス・エルリック。 10歳の時、亡くなった母を生き返らせようとしてエドと共に人体錬成を行うが失敗。術のリバウンドにより肉体の全てを「真理の扉」に「持って行かれ」失ったが、兄が自身の右腕を対価に魂だけを真理から取り戻し、鎧(父のコレクションの1つ)に定着させたことで一命を取り留める。以降、空の鎧を身体として兄と2人、元の身体に戻る手段を求めて旅を続けている。 |
ロイ |
フルネームはロイ・マスタング。 軍部の大佐。イシュヴァール殲滅戦中は少佐相当官であり、中佐を経て、現在に至る。「焔」の二つ名を持つ国家錬金術師。いい加減な性格に見えるが、実際には狡猾さと強い意志を併せ持つ人物。自らが信頼する人間に見せる「目的最優先」と言い放つなどの厳しい発言とは裏腹に、いざ部下などの身内のこととなると、当初の目的はおろか自らの危険をも省みない行動に出るという情に厚い部分を見せる。エルリック兄弟に対しても単なる利害関係の一致と距離をとるような言動を行うことがあるが、内心では気にかけている。 |
ウィンリィ |
フルネームはウィンリィ・ロックベル。 淡い金髪のポニーテールに、青い瞳の美少女。機械類に目がない。リゼンブールの医者の家に生まれ、エルリック兄弟とは幼馴染。両親は彼女が8歳の時にイシュヴァールの内乱で死亡し、以後はピナコに育てられる。ピナコを師として機械鎧整備士になり、エルリック兄弟を支えている。 |
アレックス |
フルネームはアレックス・ルイ・アームストロング。 軍部の少佐。「豪腕」の二つ名を持つ国家錬金術師。大柄な男で鍛え上げられた逞しい肉体と立派なヒゲ、個性的な髪の毛がトレードマーク。事あるごとに軍服を脱ぎ捨て、その肉体を披露したがる癖を持つ。暑苦しさが過ぎて威圧感があり、秘密を自白させるなどの効果もある。錬金術も錬成する対象物を錬成陣の書き込まれた手甲で殴りつけるというパワフルな物である。 |
マース |
フルネームはマース・ヒューズ。 軍法会議所勤務。マスタングの親友。1885年生まれ。家族を溺愛しており、所構わず家族の写真を見せびらかしたり、娘自慢やのろけ話のために軍の回線を公然と使用するなど、極度の親バカ・愛妻家。そのため、しばしば周りに迷惑をかけるものの、同時に気遣いや優しさを家族同様にかけるために、周囲の人物からは非常に慕われていた。エルリック兄弟に対しても何かにつけ気にかけたり、初対面のウィンリィを自邸に泊まらせ、娘の誕生日会に誘うなど、面倒見の良い人物であった。 |
リザ |
フルネームはリザ・ホークアイ。 マスタングの部下で軍部の中尉。金髪に鳶色の目という容姿端麗な女性。性格は仕事中は常に冷静沈着で、よほどのことが無い限り感情を表に出さない。一転して、プライベートでは笑顔のシーンも多く、引き取り手のいない仔犬(後の「ブラックハヤテ号」)を引き取るなど、根は優しい(ただし、ブラックハヤテ号への躾はかなり厳しい模様)。ネーミングセンスの悪さが欠点。 |
スカー |
イシュヴァール人。イシュヴァール人特有の外見(褐色の肌と赤い瞳)に加え、十字の傷がある額と、錬成陣の刺青が彫られた右腕を持つ強面の男。普段はサングラスを着用し、瞳を隠している。イシュヴァール殲滅戦で兄や同胞を殺された恨みから、国家錬金術師を殺害して回っている。「傷の男(スカー)」という名前は軍部が付けた通称であり、本名は不明。 |